施工事例

craft

多くをもたず、シンプルに豊かに暮らす|安曇野市

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所在安曇野市
敷地面積308.12㎡(93.02坪)
床面積95.65㎡(28.88坪)
構造木造在来軸組工法

ヴィンテージの家具や 少ない道具を長く大切に 受け継いでいく暮らし

「お気に入りを大切に使って、シンプルに暮らしたいなって思っていました。二人ともモノが多いのは好きじゃなくて」
小さなお子さんを育てているWさんは、20代の若いご夫婦。子育て中はこまごまとしたモノが溢れがちですが、家の中はどこもスッキリとしててていねいに暮らしている様子がわかります。

新築した家に最初に迎えたのはイギリス製のヴィンテージで、あめ色に深みを増したチークのダイニングテーブルです。4脚ともデザインの違う椅子や、何通りにも使えるサイドテーブルなど、一つひとつ選び抜いた家具たちが暮らしに馴染んでいます。ご主人は「自分たちもこれから長く使い続けたいので、古びていても趣があり、長く大切に使われてきたものに愛着がわくヴィンテージの家具を選びました」。
休日には腕を振るうという料理好きなご主人。キッチンはシンプルに、大きな食器棚や吊戸棚はありません。
「フードプロセッサーやスライサーのような道具がなくても、上手に使えば包丁一つで十分間に合います。汎用性の高いアイテムを選んで、所有する品を極力少なくしていきたいと思っています」
そう話してくれた奥様のそばでは、お子さんが木のおもちゃで遊んでいます。ぬいぐるみも奥様が子どもの頃から大事にしてきた品だそう。

丁寧に選んだものや住まいには。お二人の暮らしに対する考え方が表れています。

南に開けた掃き出し窓からたっぷりと日差しが入るリビング。大きな収納がなくてもスッキリ暮らしている。ダイニング部分はスギ板の勾配天井にして空間にメリハリをつけた。

木のおもちゃはなるべく無塗装のものを選ぶように心がけている。長く大切にお子さんの次の代にも使ってもらいたいという。お嬢さんの洋服もやさしいナチュラルカラーなものが並んでいる。

暮らしも家もシンプルに 若い夫婦が選んだ 平屋の住まい

お気に入りのものを長く大切に使っていきたいというご夫婦が選んだのは、小林創建の提案型注文住宅「craft」。モデルハウスの空間に心地よさがあふれていて。この家で暮らす自分の姿が想像できたんです」
自然素材の壁、美しい木材を使った普遍的で飽きのこないデザイン。そんなcraftのコンセプトが、シンプルに暮らしたいというお二人の感性にすっと馴染んだのでしょう。

当初は規格住宅での建築を考えていたそうですが、玄関やリビングの開放感、水周りの動線など、こだわりを詰めていった結果、craftの平屋に決めたといいます。
「それまでマンションに住んでいたので、平屋で必要十分な暮らしができると思いました」と奥様。

すべてを1階で完結できるコンパクトな平屋は、掃除など家事の負担が軽減されて、とても生活しやすいそう。自分たちに必要なものを熟知している、Wさんならではの感性が感じられます。
シンプルな空間に真鍮のブランケットやインターフォンカバーなど、選び抜いた小物をアクセントに配したW邸。ヴィンテージ家具のように、味わいを増し、さらに愛着が湧く住まいになることでしょう。

テレビを置かずプロジェクターで視聴するWさん。ソファの後はパブリックとプライベートをゆるく仕切る収納棚になっている。

コンパクトなキッチンにはこだわって選んだ家電や道具が整然と並んでいる。新築祝いにリクエストしたというカリタのポットでコーヒーをいれる時間は、癒しのひととき。

パントリーは設けず、洗面室にたっぷりと収納スペースを設けた。

洗面室の隣はランドリールーム。南側に面し日差しがたっぷりと入る。ランドリールームは時にご主人のトレーニングルームにもなる。

広いタイル張りの玄関。正面には天井までの大きなピクチャーウインドウ。道路に面した側には地窓をつくって風景を取り込んでいる。ピクチャーウインドウの前にはイロハモミジを植えて季節を楽しんでいる。ご主人の想いが存分につまった場所だ。

天井近くにある横長の窓はご夫妻のお気に入り。空の色や光の入り方を毎日楽しんでいる。

道路のカーブに沿った変形地をあえて選んだWさん。南側には建物が立たないことを考え、敷地を活かすように家を配置。平屋でも単調な外観にならないよう、凸凹やカラーリングでメリハリをつけた。

内と外をつなく広いデッキは、天井と軒のレベルを合わせ、一つの空間のよう。

※住まいnet38号(2022春夏)掲載記事となります。